先に結論
- 打った言葉と関係のない絵ばかり出るとき、原因はAIの気まぐれではなく、こちらが渡している指示の中の一語であることがあります。
- 雰囲気のつもりで書いていた「夜の」という一語が、 題材そのものを決めていました。12回中10回が夜の街でした。
- その一語を外すと0回になり、同時に打った言葉に出てくるモノが絵に出た回数が 5/12 から 11/12 に上がりました。
- 枚数を増やしても直りません。同じ指示から引く以上、外れるときは揃って外れます。
- 確かめるのに画像は要りません。 文章だけ先に出させて数えれば、1回0.1円ほどで済みます。
同じ言葉から、夜の街ばかり出てきた
サムネるは、打った言葉を読んでから背景の題材を決めます。 いきなり絵を描くのではなく、「どんな情景を描くか」をいったん文章にしてから、その文章をもとに絵を作ります。
色と雰囲気は5つから選べます。そのうち「熱狂・ポップ」を選んだときだけ、 何を打っても夜の繁華街のネオンが出てきました。
| 打った言葉 | 出てきた題材 |
|---|---|
| 登録者100人の壁 / 越えられない人へ / 原因は3つだけ | ネオンサインが密集する金曜夜の繁華街の路地裏 |
| 高い三脚 / 買わなくていい / 理由は3つ | 雨上がりの夜の商店街。ネオンの反射 |
三脚の話をしているのに、出てくるのは夜の商店街です。ほかの4つの雰囲気では、こうはなりませんでした。 Excelの話なら書斎が、ふるさと納税の話ならカレンダーと申告書類が出ていました。
2回では、たまたまかもしれない
ここでいきなり指示を書き換えたくなりますが、2回では偶然と区別がつきません。 画像生成はどうしてもばらつくので、何回中何回なのかを数えないと、直ったかどうかも分かりません。
とはいえ、絵まで作って数えると、1回あたりの値段が200倍ほどに跳ね上がります。 ここで効いたのが、題材を決めているのは絵を描くモデルではなく、文章を書くモデルだという点でした。
絵を作らずに、題材の文章だけを出させて数えればいいのです。 文章は1回0.1円ほどで出せます。 このやり方で合わせて414回まわしましたが、費用は30円ほどでした。
AIの出力を疑うときは、出口(絵)ではなく途中(文章)を数える。 これはサムネるに限らず、途中で文章をはさむ仕組みなら同じように使えます。
数えたら、犯人は「夜」の一語だった
こちらがAIに渡していた雰囲気の言葉は、「夜の高揚感、勢いのある賑やかな場所」でした。「夜」は色ではなく時間帯です。ここを疑いました。
| 渡していた言葉 | 題材に「夜」が出た | 打った言葉のモノが絵に出た |
|---|---|---|
| ほかの4つの雰囲気 | 0 / 12(4つとも) | 6〜9 / 12 |
| 熱狂・ポップ(そのまま) | 10 / 12 | 5 / 12(最下位) |
| 熱狂・ポップ(「夜」だけ外した) | 0 / 12 | 11 / 12(最上位) |
「賑やかな場所」は無罪でした。場所のほうを外しても8/12で夜のままで、「夜」を外すと0/12になりました。一語です。
そして分かったのは、題材を丸ごと乗っ取られていたのではないということでした。打った言葉に出てくるモノは消えていません。いつも夜の街へ連れて行かれていただけです。 「高い三脚」は、直す前は深夜の繁華街の歩道橋に置かれた三脚になり、 直したあとは家電量販店のカメラ売り場に三脚が並ぶ絵になりました(3回とも)。
直す前(夜の繁華街)
直したあと(昼のシェアオフィス)逆に、言葉を減らすと悪くなる場合もあった
同じ日に「高級・上質」も測りました。渡していたのは「質感のある、静かで上質な室内」。こちらは18回中18回が屋内で、打った言葉のモノが出たのは9/18と最下位でした。「高い三脚」に至っては0/3で、 書斎になって三脚が消えていました。
| 「高級・上質」に渡した言葉 | 打った言葉のモノが絵に出た |
|---|---|
| 質感のある、静かで上質な室内 | 9 / 18 |
| 「室内」を「場所」に変える | 21 / 36 |
| 「室内」を「空気」に変える | 27 / 36 |
| 場所を指す言葉を消す | 25 / 36 |
| 雰囲気の言葉を渡さない | 30 / 36(モノの名前が入った文言では 30/30) |
ここまでなら「雰囲気の言葉は渡さないほうがいい」で終わりそうですが、「熱狂・ポップ」では逆でした。 「賑やかな場所」を残したほうが 11/12で、渡さないと 9/12に下がりました。
いまのところ測った結果に合う言い方は、「エネルギーを書くと効き、場所の種類を名指しすると壊れる」です。 ただしこれも言い切れるところまでは測れていません。 言葉を足すときも外すときも、そのつど数えています。
自分でAIに描かせるときに使えること
- 雰囲気を足すつもりの言葉が、場所や時間帯を名指ししていないか見る。「夜の」「室内の」「都会の」——このあたりが危ないです。
- 色は色として書く。「ネオン」は色ですが「夜」は時間帯です。混ぜると、色のつもりが時間帯の指定になります。
- 絵にしたいモノの名前を1つ入れる。「壁」「越えられない」だけだと、絵は雰囲気のほうに持っていかれます。
- 効いたかどうかは10回か12回で数える。1〜2回の印象では、直ったのか、たまたま当たったのかが分かりません。
- 枚数を増やして当たりを待たない。同じ指示から引くので、外れるときは揃って外れます。直すのは指示のほうです。
言葉のほうをどう組み立てるかは、作例集に「言い方」ごとの実物を並べてあります。 入れる文字の量については「YouTubeサムネイルの文字数は何文字がいいのか」に実測を書きました。 AI でサムネイルをつくると何ができて何ができないかの全体は「AIでYouTubeサムネイルはつくれるのか」にまとめてあります。