先に結論
- 数えるべきはサムネイル全体の文字数ではありません。いちばん大きく出す1段の文字数です。
- その段で1行のまま大きく出るのは、実測で4〜9文字でした。 置き場所によって倍以上ちがいます。
- 超えても入ります。ただし2行に割れて、字は半分近くまで小さくなります。
- 箱を横に広げても、字は大きくなりません。効くのは横幅ではなく縦の高さでした。
1段の型
3段の型「13文字以内」がうまくいかない理由
サムネイルの文字数はよく「13文字以内」と言われます。 目安としては悪くないのですが、実際につくると外れます。その13文字を、どこに、何段で置くのかを見ていないからです。
同じ13文字でも、1段にまとめて大きく出すのと、3段に割って上から読ませるのとでは、 1段あたりに入る量がまったく違います。 前者は途中で折り返して字が小さくなり、後者は収まります。
そこで、レイアウトを8種類つくって、それぞれの段で「1行のまま、字が小さくならずに」打てる文字数を 実際に描画して測りました。
実測:8つのレイアウトで測った文字数
数字は全角の日本語の場合の目安です。 「特大」「大」「中」「小」は、そのレイアウトの中での字の大きさの関係を表しています。
| レイアウト | 段ごとの、1行のまま大きく出る文字数 |
|---|---|
| 左に大きく、下に小さく | 1段目(特大)5文字2段目(中)11文字 |
| 左に大きく | 1段目(特大)5文字 |
| 左に3段 | 1段目(中)9文字2段目(特大)4文字3段目(大)6文字 |
| 左に3段・右上がり | 1段目(中)9文字2段目(特大)4文字3段目(大)6文字 |
| 上下に分ける・中央ぞろえ | 1段目(中)17文字2段目(特大)9文字 |
| 上下に3段・左ぞろえ | 1段目(中)12文字2段目(特大)8文字3段目(中)11文字 |
| 下に2段・中央ぞろえ | 1段目(特大)9文字2段目(中)12文字 |
| 下に3段・左ぞろえ | 1段目(大)11文字2段目(特大)9文字3段目(中)10文字 |
いちばん大きく出る段(特大)だけを並べ直すと、4文字から9文字の幅に収まりました。 3段に割るレイアウトほど1段が短く、「左に3段」では特大の段がわずか4文字です。
なぜ置き場所でこんなに変わるのか
文字の自動配置は、ふつう次のように動きます。 サムネるの実装もこの通りです。
- 横幅からはみ出したら折り返す。このとき字の大きさは見ていません。入らなければ折り返すだけです。
- 折り返した結果、縦にはみ出したら字を小さくする。つまり縮小は高さでしか起きません。
この2つから、次のことが決まります。
- 1行に入る文字数 = 箱の横幅 ÷ 字の大きさ
- 折り返したあとの字の大きさの上限 = 箱の高さ ÷ 行数
段数が少ないレイアウトほど、1段あたりの箱が縦に高くなります。すると字は大きく育ち、大きく育つほど1行に入る文字数は減ります。 「左に大きく」のようなレイアウトで文字数の上限が小さいのは、箱が狭いからではなく、字が大きいからです。 8つの箱が画面のどこにあるかは「サムネイルの文字の置き場所」に地図と表で載せました。
箱を横に広げても、字は大きくならない
「折り返してしまうなら、箱を横に広げればいい」と考えたくなります。実際に試しました。
あるレイアウトで文字の箱を横に2割ほど広げたところ、 字の大きさは1割ちょっとしか増えませんでした。 代わりに文字が人物にかぶるようになり、そちらの問題が生まれました。
理由は上の2番です。2行になった時点で、字の大きさを決めているのは高さで、 横幅ではありません。横に広げるのは効きません。
もうひとつ試したのが「1行に収まるなら、多少小さくしてでも1行にする」という規則です。 これも行き過ぎると裏目に出ます。 ある言葉で、2行のときより1行のほうが3割以上小さくなりました。1行にすること自体が目的になって、本来の目的(大きく見せる)を裏切っています。
では、どう書くか
- いちばん見せたい言葉を1段に切り出し、その段だけ短くする。残りの説明は別の段に逃がします。全体を短くする必要はありません。
- いちばん大きい段は4〜9文字を目安にする。何文字にできるかは、選んだレイアウトによって決まります。
- 自分で改行位置を決めない。手で改行を入れると、字の大きさが予測できなくなります。 段を分けて、折り返しは道具に任せるほうが安定します。
- 迷ったら、実際に描いて確かめる。文字数だけでは決まりません。同じ文字数でも、 漢字とひらがなでは見た目の幅が変わりますし、書体の太さでも変わります。
スマホの一覧で読めるかどうかは、文字数とは別の問題です。 そちらは「サムネイルがスマホで読めるかは、幅360pxで確かめる」に書きました。