YouTubeでサムネの画質が落ちる理由。上げた1枚と、一覧に届いた絵を比べた

YouTubeに上げた絵は、そのまま届きません。一覧には作り直した小さい絵が届き、スマホのブラウザではそれを広げて見せていました。

この記事の数値は に測ったものです。

先に結論

  • 上げた絵は、そのままでは届きません。1280×720のPNG(444,968バイト)を上げたら、YouTubeはJPEGとWebPで、それぞれ5つの大きさの版を用意していました。 いちばん大きい1280×720のJPEGは品質90相当で、バイト数は元の23%です。
  • 1280×720の版は、元の絵とほとんど見分けがつきませんでした。拡大して並べても、差はわずかです。
  • 差が出たのは、一覧に届く小さい絵のほうでした。パソコンの検索結果には720×404、スマホのブラウザ向けの検索結果には686×386が届いていました。 iPhoneの大きさのブラウザでは、それを画面の幅いっぱい(実際の画素で1,170)まで約1.7倍に広げて見せています。
  • iPhoneのYouTubeアプリの検索結果は、1280×720の版に近い絵でした。アプリの画面を撮り、届いている版と比べた推定です。ブラウザの686×386を広げたものより、はっきり細かく出ていました。
  • スマホのブラウザのチャンネルの一覧は、480×360の版でした。品質は50相当で、拡大すると四角い崩れと色のにじみがはっきり出ます。

どう測ったか

サムネるのYouTubeチャンネルで公開している動画のサムネイルを使いました。上げた元の絵が手元にあるので、YouTubeが配っている絵と並べて比べられます。

測ったことやり方測った日
上げた1枚サムネるが本番でつくった1280×720のPNG(444,968バイト)。公開している動画のサムネイルとして上げたもの2026年9月25日
YouTubeが用意している版動画のサムネイルの各大きさ(JPEGとWebP)を取り、寸法・形式・バイト数を読んだ。JPEGの品質は、ファイルの中の量子化表を、よく使われるlibjpegの標準の表に当てはめて見積もった2026年10月17日
画面ごとに届いた絵ログインしていないChromeでYouTubeを開き、サムネイルの枠の大きさと、届いた画像そのものを読んだ。パソコン(画面の細かさ1倍と2倍)と、iPhone・Androidの画面の大きさと細かさに合わせたブラウザで2026年10月17日
アプリでの見え方iPhoneのYouTubeアプリで検索結果を撮った画面(1125×2436)からサムネイルの部分を切り出し、届いている各版を同じ大きさにしたものと比べて、いちばん近いものを選んだ2026年10月17日
埋め込みとリンク動画を埋め込んだ手元のページ(560×315と1280×720)と、動画のページが示す画像、YouTubeがほかのサイト向けに出している情報(oEmbed)を読んだ2026年10月17日

テレビと、ログインしたときのホームは測っていません。スマホのブラウザの数字は、ブラウザの画面をiPhoneやAndroidの大きさに合わせて開いたものです。 アプリは、iPhoneの検索結果を1回撮って比べただけです。

上げた1枚

「文字を/打つだけ」の2行と、黒い下地の上の白い字「背景の絵まで変わる」が左に置かれたサムネイル。「文字」だけが赤で、ほかは紺の字に白い縁取り。背景は夕方の草原に置かれたノートパソコンで、ぼかしてある
上げた1枚。サムネるが本番でつくった1280×720のPNG(2026年9月25日)。ここでは縮めて載せています。

YouTubeが用意していた版

動画のサムネイルとして、YouTubeは次の版を用意していました。どの大きさにもJPEGとWebPがあります。

大きさJPEGJPEGの品質WebP
1280×720103,742バイト90相当32,348バイト
640×480(上下に黒い帯)44,854バイト90相当17,964バイト
480×360(上下に黒い帯)14,926バイト50相当12,952バイト
320×18010,263バイト70相当8,232バイト
120×90(上下に黒い帯)2,853バイト70相当2,530バイト

元のPNGは444,968バイト。1280×720のJPEGはその23%、WebPは7%です。 JPEGはどれも、色の細かさを縦横とも半分にしてありました(4:2:0)。明るさの細かさは残したまま、色の情報だけを減らす形です。

PNGで上げても、届くのはこうして作り直された絵です。JPEGで上げたときに届く絵が変わるかは、ここでは測っていません。

画面ごとに、どの絵が届くか

一覧のサムネイルには、上の版とは別に、枠に合わせて作った絵が届いていました。

画面枠の大きさ枠の実際の画素届いた絵
パソコンの検索結果500×281500×281720×404(AVIF)
パソコンの検索結果(画面の細かさ2倍)500×2811,000×561720×404(AVIF)
パソコンのチャンネルの一覧347×195347×195720×404(AVIF)
パソコンの動画のページ(再生前)871×490871×4901280×720(WebP)
スマホのブラウザ(iPhoneの大きさ)の検索結果390×2191,170×657686×386(JPEG・品質90相当)
スマホのブラウザ(Androidの大きさ)の検索結果412×2311,082×607686×386(WebP)
スマホのアプリ(iPhone)の検索結果375×2111,125×6331280×720の版に近い(画面を撮って比べた推定)
スマホのブラウザ(iPhoneの大きさ)のチャンネルの一覧160×90480×270480×360(JPEG・品質50相当・帯を除くと480×270)
埋め込み(560×315)560×315560×315640×480(WebP・帯を除くと640×360)
埋め込み(1280×720)1280×7201280×7201280×720(WebP)

「枠の実際の画素」は、枠の大きさに画面の細かさ(パソコン1倍・2倍、iPhone 3倍、Android 2.625倍)を掛けたものです。 届いた絵がそれより小さいと、ブラウザが広げて見せます。

スマホのブラウザの検索結果では、686×386を幅1,170(iPhoneの大きさ)や1,082(Androidの大きさ)まで、約1.6〜1.7倍に広げていました。パソコンでも、画面の細かさが2倍なら720×404を幅1,000まで約1.4倍に広げます。 1280×720でつくっても、スマホのブラウザの検索結果で使われていたのは、その半分ほどの幅の絵でした。

アプリは違いました。iPhoneのYouTubeアプリで同じ検索結果を撮った画面(サムネイルは幅1,125の画素)は、1280×720の版を縮めたものにいちばん近く、 686×386や720×404を広げたものとは、はっきり差がありました(近さの目安のPSNRで、約34dBと約26dB)。 アプリの中で何が届いているかは読めないので、これは推定です。

リンクを貼ったときの絵も見ました。動画のページが示す画像(og:image)は1280×720のJPEG、 YouTubeがほかのサイト向けに出している情報(oEmbed)は480×360のJPEGです。どちらが使われるかは、貼った先のサイトによります。

どこが崩れるか

スマホ(iPhone)の検索結果に出る大きさで、同じ場所を並べました。

同じサムネイルの「背景の絵まで変わる」の段を3段に並べた図。上は元の絵を幅1,125pxに縮めたもの、中はiPhoneのYouTubeアプリの画面を撮ったもので、どちらも字の縁がくっきりしている。下はブラウザ向けの686×386を同じ幅に広げたもので、字の縁が甘い
上から、元の絵を幅1,125pxに縮めたもの、iPhoneのYouTubeアプリの画面を撮ったもの、ブラウザ向けの686×386を同じ幅に広げたもの(広げ方はこちらの計算)。 どれも同じ場所を、画素を1対1で切り出しています。

アプリの画面は元の絵とほぼ同じで、ブラウザ向けの686×386を広げたものは字の縁が甘くなっています。 この段の白い字は、1280×720では高さ60pxありますが、686×386の版では32px。ブラウザではそれを広げて見せていました。

赤い「文字」の字の角と白い縁取りの同じ場所を、拡大して3つ並べた図。左の元の絵と中の1280×720の版は見分けがつかない。右の480×360の版は、四角い崩れと、赤と白の境目のにじみが出ている
同じ場所を拡大して並べました(点を四角のまま広げています)。左から、元の絵、1280×720の版(JPEG・品質90相当)、480×360の版(JPEG・品質50相当)。

1280×720の版は、元の絵と見分けがつきません。480×360の版は、四角い崩れと、赤と白の境目のにじみが出ています。 スマホのブラウザのチャンネルの一覧では、この480×360の版が、画面の画素とほぼ1対1で出ていました(160×90の枠に480×270)。

上げる側でできること

  • 小さい版でも残る大きさでつくる。ブラウザの検索結果に届いた絵は686〜720の幅でした(スマホのブラウザのチャンネルの一覧は480)。1280×720でつくった絵は、およそ0.54倍(686÷1280)になります。 1280×720で太さ2pxの線は約1px、高さ60pxの字は約32pxです。スマホの一覧で字が読めるかの目安は「スマホで読めるサムネイル」に書きました。
  • 大きくつくっても、配られる最大は1280×720でした。2026年9月15日に3840×2160を上げて測った結果です(「サムネイルを4Kで上げる意味」)。今回、ブラウザの検索結果に届いた絵は686〜720の幅でした。
  • 上げたあと、スマホのブラウザでも見る。アプリの検索結果では1280×720の版に近い絵が出ていましたが、ブラウザでは686×386を広げていました。 小さく届く場面で読めるかを、実際に届いた絵で確かめられます。

まとめ

  1. YouTubeは上げた絵をそのまま配らず、JPEGとWebPで5つの大きさの版を用意していた(1280×720のJPEGは、元のPNGの23%のバイト数)
  2. 1280×720の版(品質90相当)は、元の絵とほとんど見分けがつかなかった
  3. ブラウザの検索結果に届いたのは720×404や686×386の絵。スマホのブラウザ(iPhoneの大きさ)では、686×386を幅1,170まで約1.7倍に広げていた
  4. iPhoneのYouTubeアプリの検索結果は、1280×720の版に近い絵だった(画面を撮って比べた推定)
  5. スマホのブラウザのチャンネルの一覧と、ほかのサイト向けの情報(oEmbed)は480×360の版(品質50相当)